Review
レビューというよりも、観劇ノートのように感じたままをそのまま綴っています。


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 [39]   エリザベート来日記念コンサート(2)
2007年1月7日
新宿コマ劇場(東京)
Sylvester Levay、Maya Halvoort、Mate Karamaras、Lukas Perman
美々杏里、稔幸、彩輝なお
 
昨日に引き続き、エリザベート来日記念コンサート、第二弾です。昨日とはうってかわってお天気もよく、時間に余裕があったので、違ったルートを通っていこうとしたせいで、歌舞伎町の妙な通りに迷いこんでしまいました。ホストクラブとか風俗店とか普段さっぱり縁のないお店がたちならび、これからウィーンを感じにいくのにな〜とちょっと興ざめ。さらに新宿コマ。昨日は気づきませんでしたが、ロビーの片隅にお蕎麦屋さんがあるのですよ。スタンドには日本酒だってあるし。おみやげに人形焼きはどうでしょう?繰り返しますが、ウィーンの風、ウィーンなんですけど。。。
 
第一部は、昨日と同じくトークショー。今日は、紫吹淳がきてなかったので、ちょっと宝塚色もうすまってましたかね。毎日トークショーがあるので、話題とかどうなんだろうと思っていましたが、昨日とはかわって、カラオケのお話。これは、これでおもしろかったけど、こんなことで俳優さんたちを拘束するというのもどうなのかな。あいかわらず、客先には宝塚の組織票ともいえるお客さんが結構しめており、この方々にはこの企画は嬉しかったのかも。しかしながら、ウィーン版と宝塚版では、ファンの目的もあきらかに違うはず。宝塚の組織票もあって、実現した苦肉の策かもしれないけど、もう少しスマートな方法はなかったものでしょうか。
 
なんだかんだいっても、やっぱりいってよかった第二部のコンサート。2004年には、ウィーンに行かなくちゃこの歌が生で聴ける環境ではありませんでした。今度は、いつここにこれるだろうと名残惜しい気持ちでロンドンに旅立った記憶があります。それが、こうして自分のアパートから電車でいけるところで再び聴くことができるなんて。東京ってすごい街ですよね。ブロードウエイだけでなく、ウエストエンドだけでなく、ウィーンのミュージカルまで観ることができるんだもの。外は、たとえ歌舞伎町の喧騒でも、ロビーにのり巻きが売っていようとも、厚い扉を隔てて、赤い幕があけばそこは、ウィーン。
 
今日は、マテがハンガリー語で歌う’愛と死のロンド’が、心にしみました。マテといえば、ハンガリーの暴れん坊トート、どちらかというロックな人です。彼が、とても静かに最後はささやくように歌うこの歌が、こんなにいいと思ったのは初めてです。ドイツ語よりも、もっと想像もつかない言語なのに、音楽と歌い手の表現力で、こうして心に届くものがあるのだなと感動です。マテって、ルックスは全然好みじゃないのですけど、彼のトートは好きです。彼がトートの時に偶然あたったことは運命だったのかも。ほかのドイツ系のトートとは一味違うマテのトート好きです。
 
本日は、昨日より全体的に迫力があったかと思います。特によかったのは、’わたしが踊る時’。この歌もシーンも、ウィーン版の中では一番好きです。東宝版では、断然’闇が広がる’の方が好きなのですけど。マヤさんと、マテの歌唱力のぶつかりあい、力技の比べあいともいうべき、全然甘くないデュエット。エリザベートが、自分の美しさにも権力にも自信をもって勝ち誇って、トートに挑むように歌う姿は、ウィーンでみたときと変わりなく迫力いっぱいです。後ろに馬車をかたどったメタルのセットがないのが残念なくらい。マヤさんは、全部すばらしかったけど、やっぱりわたしは、この歌を歌うときのマヤさんが一番輝いていると思えるのです。
 
本日というより、昨日もあわせても一番、好評だったのが、’闇が広がる’。日本人は、この歌好きなんです。、マテとルーカス君の最後の日本語サービスもはいったりして、ますます思いいれが強まった感があります。この歌だけは、曲が終わるか終わらないかのうちに拍手がおこり、会場中の拍手する手がみえたような大喝采でした。これは、本人たちも驚いたのではないでしょうか。マヤさんの’私だけに’の熱唱より、宝塚ファン垂涎のフランツヨーゼフの歌より、一番うけていました。わたしもよかったことは、よかったと思いますが、ルーカス君が軍服着てないし、日本語だしというので、浦井君ほどにはきゅんとこなかったです。と、いうと申し訳ないのですけど。コンサートバージョンは、楽しみです。
 
実は、明日もまだコンサートはあるのです。う〜ん、行きたいよう。でも、あしたは、期限ぎりぎりの最後のフランス語レッスンの日。
涙をのんで、明日はフランス語に行きます。春になったら、今度は、ちゃんと衣装つけた全幕の歌が聞けると思うと本当に楽しみ。マヤさん、マテ、ルーカス君、リーヴァイさん、日本に来てくれてありがとう。今度は、桜の季節にお会いしましょうね。
 
update:
2007/01/08



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