2006年8月3日 ソワレ
博品館劇場(東京)
メグ:樹里咲穂 コリーン:安奈淳 ジェームズ:戸井勝海
ルーシー:香坂千晶 アンジェラ:星奈優里 ナオミ:森ほさち
そろそろ、戸井さんの舞台が見たいわと思っていたら、運よく得チケでましたので、本日はひさしぶりの平日ソワレです。博品館劇場は、俳優さんたちとの遭遇率が高く、前回は中川君、その前は大塚ちひろちゃんを会場でみかけたことがあります。本日は、石井一孝さんお見かけしました。今回は音楽を担当だそうです。舞台で拝見するより、小さくて若い方で、最初わからなかったくらいです。舞台の内容には関係ないのですけど、ちょっと印象深かったので。
これは、ミュージカルのようでミュージカルではありません。Play with musicだそうです。じゃあ、ミュージカルじゃないと思うのですけど、歌は、各俳優さん1曲づつソロがあるのみで、登場人物の内面の声を思いっきりぶつけるときだけが歌になっているという初めてのパターンでした。どうやら、この歌の作曲を石井さんが担当したらしいです。特に心に残る歌というのはありませんが、物語にはよくマッチしていました。それに、今回は、上記記載の6人のみが登場人物で、皆さん、お上手な方ばかりですので、歌の部分は成功であったと思います。
以下ネタバレです。
お話は、結婚式前夜のホテル。明日結婚するメグとその母コリーン、メグの付き添いをするお友達で主婦のアンジェラ、もう一人の付添い人独身で遊び人のルーシーがつどうところから始まります。コリーンは、自分の娘の結婚式に夢をたくしており、支度に燃えています。メグは、30歳をすぎてつかんだ幸せ。そんなメグの素敵な婚約者ジェームズが浮気をしているという噂をルーシーが聞きつけてきて、アンジェラに話します。その浮気相手は、メグの友でもあるナオミ。打ち明けるべきでないといういうアンジェラ、打ち明けるべきだというルーシー。;悩んだ末、ルーシは夜中に打ち明けてしまい結婚式の朝を迎えます。相手は誰だか打ち明けなかったために、メグはルーシーのかわりにナオミに付添い人をたのみます。そしてジェームスとナオミは鉢合わせに。最初はうまくとりつくろうジェームスですが、結局とりつくろいきれず、メグは本当にジェームズと結婚すべきかどうか悩みます。そもそも、この結婚式は、母親の夢につきあっていただけなのではないかとか、秘密をばらしたルーシーをうらんでみたり、知っていて秘密にしていたアンジェラをうらんでみたり、メグの心は揺れます。が、最終的にジェームズを忘れられないことに気づき、もどってきたルーシとも仲直りして、幕は閉じます。
このようなお話なので、つまらなければ、とことんつまらないだろうと覚悟はしていたのですが、意外によかったです。多分、俳優さんたちが皆、きちんと役をこなしており、歌も演技もレベルに達していたからだと思われます。戸井さん以外は、皆さん、宝塚にいた人々だそうで、なるほど、歌もしっかりしているし、演技も不自然じゃありません。このお芝居、わりと長くて2時間40分もあるのですけど、それほど長くは感じませんでした。戸井さん、1幕登場しないけど、怒りは覚えなかったし。
嬉しかったのは、安奈淳さんの歌が聞けたことです。年齢がわかってしまいそうですけど、わたしなんかには、宝塚でオスカルといえば、この時代の方なのです。あの安奈淳さんの歌をこんな近くで聞けるなんて。’ベルサイユの薔薇’の時は、まだ子供で宝塚は遠いところだったのでTVでしかみたことがなかったスターがそこにいる素朴な感動でした。
戸井さんは、今回初、茶髪でストレートのちょっと長めの髪でした。この方は、職業弁護士っていうのが多いのですね。それなりに大人の年齢だけど、独身エリートみたいな役、定番です。このジェームズという役は、浮気な男のわりには正直で、ちょっと不誠実な下心を隠しきれない男性、なかなかキュートな役でした。実年齢より10歳くらい若くみえましたよ。歌は、ひとりひとり長めでしたので、これも嬉しいことのひとつでした。いつものじっくり聞かせる系でなくて、ちょっとロックぽくシャウトするところもあるような歌で、これも初でした。悪くなかったです。
特にすごくよかったということもなく、つまんなかったということもなく普通でした。宝塚のファンの人、戸井さんのファンの人にはよいのではないでしょうか。再演は、別になくてもよいです。
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