Review
レビューというよりも、観劇ノートのように感じたままをそのまま綴っています。


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 [66]   ベガーズオペラ
2006年1月22日 ソワレ
日生劇場(東京)
マクヒース:内野聖陽 フィルチ:橋本さとし ルーシー:島田歌穂
ピーチャム:高嶋政宏 ロキット:村井国夫 ポリー:笹本玲奈
ビーチャムの妻:森公美子
 
今年初の観劇は、大雪の今日、ベガーズオペラです。これは、別にすご〜くみたかったとかでなく、B席3000円だし、演出がジョンケアードだしということで決めました。日生劇場、3000円の席があるんですよ。それも全然悪くない、よく観えるし、このミュージカル3時間半もあってお値段的にはお得でしたね。
 
よく知らないでいったんですが、ステージ上にも座席があり、オーケストラピットがなくて、最前列はロンドンのクィーンズなみの近さです。アダムの公演なら、是非お願いしたいような座席配置です。さらに、役者さんたちが通路から登場したり、最後にステージ上でダンスにさそってくれたり、S席買った人々にはイベント的盛り上がりで嬉しかったのではないでしょうか。まあ、B席のわたしはには関係ありませんけど。
 
そうですね〜、作品のできとしては、ま、あんなもんという感じ。よかったというわけでなく、でも文句つけるようなもんでもなく、世間的にはうけにくいかな。まあ、わかりやすくいうと、あんまり面白くはなかったです。悪くはないんですよ。だって、ジョンケアードはレミゼの演出の人だし、橋本さとしに、島田歌穂、森くみこ、歌える人がそろってますでしょ。好みは別として、内野さんも出てるしね。村井国夫もいたわ。これ、もともとロンドンで278年前に初演されたそうだし、原型もしっかりしているわけです。駄作のできようはなかろうというものです。だけどね〜、結構退屈でした。感動もないし、笑いもないし。奇をてらったような演出はありますけど、結局、ミュージカルとしての演出がいまいちなんだと思います。ジョンケーアド、つまづいたんでしょうかね。
 
今回当然ながら、一番よかったのは、島田歌穂さんです。歌うまいし、マクヒースを思うルーシーという女性のキャラを確立しているなと思いました。歌穂さんのところは、やっぱり来てよかったなと思えるのでした。あと、意外とよくて見直したのが内野さんです。どうもわたしは、トートの内野さんを見てから、この人はだめだったんです。その前は、結構いいかもと思っていたのに。マクヒースという男は、すごい女たらしで、でも女性はみんな彼を愛してしまうという、いわゆる色男の役です。心ひかれるというほどでもなかったけど、なかなか魅力的なワルでした。歌もトートみたいに難しくないせいか、気になる箇所もなかったし。こんな感じなら、今後内野さんがミュージカルに参加することを許してもよいとも思います。橋本さとしさんは、ピエールの影をひきづっています。こういうキャラの人なのでしょうか?ミスサイゴンのエンジニアをやった人なので、もっとクールなのかなと思っていましたが、コミカルな人でした。戸井さんや浦井君への気持ちとは違うけど、わりと好きかも。
 
いろいろ考えても、改善の余地はあまりないのですけど、一幕は大幅にカットして2時間半くらいに全体を縮めたほうがよいと思われます。初っ端からだれちゃうのはよくないです。一幕は、高嶋と森くみこと笹本玲奈のビーチャム一家のシーンがえんえん続くのです。こんな調子でどうなっちゃうんだというくらい冗長でした。わたしが高嶋が嫌いなせいかもしれないけど、ビーチャムが他の人ならもっとましだったかも。
 
これ、DVDでるそうです。でも、予約している人あまりいませんでした。どうせDVDだすなら、他にもいろいろあると思うんですけど。
 
 
 
update:
2006/01/21



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