Review
レビューというよりも、観劇ノートのように感じたままをそのまま綴っています。


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 [68]   ウエストサイドワルツ
2005年11月20日 マチネ
ルテアトル銀座(東京)
マーガレット:若尾文子 カーラ:寿ひづる
ロビン:浅野温子 サージ:??
グレン:戸井勝海
 
う〜ん、このお芝居は、今年見た中で、一番大嫌いな作品です。戸井さんが、このページを読むことはないと思われますので、はっきり書きますけど。時間がたてばたつほど、いらいらしてくるほど大嫌い。戸井さん、なんでこんなお芝居に出演するのでしょうか?
 
本日は、わたしの舞台生活の中で、一番老人率、特におじいさん率の高い客層でした。なんだ、日本のおじいさんだって劇場に行くのねと初めてしりました。イギリスのロイヤルオペラハウスにも負けちゃいませんでしたよ、おじいさんの数。それにも負けないおばあさんたち。おばさんの年齢となった私ですら、本日は、若い娘っこのようなフレッシュさでした。
 
脚本とか作品そのものは、悪くはないのだと思います。俳優陣もさすがのベテランぞろいです。そうだ、若尾文子が登場したとき、拍手が起きました。クラシックバレエのプリマが登場したときみたいに。変なの。でもね〜、このお話、最初っから、最後まで女が3人、ぐちゃぐちゃ、ぐちゃぐちゃ、どうでもいいことをしゃべりまくっておしまいなんですよ。マーガレット(若尾文子)は、70代のちょっとお高くとまった未亡人で元ピアノの先生。カーラ(寿ひづる)は50代の世話好きでおせっかいな猫好きの独身女性。ロビン(浅野温子)は30代で離婚暦のある女優志望のちょっとすれた女性。ニューヨークの高層アパートで、それぞれがなんだか孤独で、プライドが高くて、現実の中でぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ、お互いに干渉しあいながら日常が展開していくわけです。
 
わたしは、忍耐強く待っていました。何をって、そりゃ、戸井さんをですよ。なのに、なのに、一幕終わっちゃったじゃないですか。え、まじ〜とこの辺で、わたしの怒りのアンテナはピンとたってしまいました。気分をかえて、二幕目。あいかわらず、ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ、いい加減にしてよねとこの3人の女たちの日常は続きます。ある日、やっとロビンが恋人をつれてやってきます。グレン(戸井さん)です。が、このグレンときたら、この男も何こいつ?という感じ。弁護士だかなんだかしらないけど、軽いしおしゃべりだし、品位がないし。そして、この人、ロビンをこのアパートから連れ出す以外には、何の役割を果たしてはいませんでした。戸井さん、何で、こんな役ひきうけたんだろう。歌うわけでもないのに。歌わない戸井さんというだけでもわたしには辛いのに、こんなくだらない役なんて。楽しみにしてたのに。戸井さん好きなのに。これ、この後、鎌倉と名古屋でも公演あるのです。かわいそうすぎる。こんなお芝居うちきりになっちゃえばいいのに。
 
そろそろ自粛せねばとこれが、今年最後の劇場通いとするつもりでした。だけど、なんだか後味悪いんですよ。こんなので、今年をしめたくないです。なんか、ぴりっといいステージをみたいものです。
 
 
 
update:
2005/11/20



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