2005年10月23日
青山劇場(東京)
島田歌穂
ゲスト:戸井勝海、玉野和紀、東山義久
青山劇場は、今年の冬さんざん通ったところなのに、表参道の地下鉄を出たらまた迷ってしまいました 。学習能力および方向感覚のない自分を再確認しつつ、なつかしい劇場へたどりつきました。今日の席 は、一般発売日に買ったのに出遅れてしまい、2階席の端っこですが、やっぱりここはよい劇場なので とても観やすかったです。
島田歌穂さんといえば、今年はレミゼとひめゆりで拝見し、とても感銘を受けた方です。が、おめあて は、ゲストの戸井さんです。戸井さんの次のステージは、ストレートプレーなので歌う戸井さんが見た かったのです。他のゲストの顔ぶれをみても、バラード系のデュエットは彼が担当するに違いありませ ん。予定の演目からすると、All I ask of youあたりでしょう。楽しみ、楽しみ。
オープニングは、ミュージカルメドレーです。今回のコンサートは、サブタイトルが’Musical & Musical'ですから、おなじみのから知らないものまでミュージカルナンバー満載です。な〜んだ、メド レーなんだと思っていたら、これは最初だけで、そのあとご挨拶があり、本格的な歌に突入です。1部 は、愛がテーマだそうで、まずメアリポピンズから、’2ペンス硬貨、、、、’という歌がはじまりま した。この歌は、ディズニーが一番好きなんだといった曲だそうで、ちょっと心がじわっとなるような 歌でした。そして、キャッツからメモリー。よいです。と、心がちょっと敏感になったところで、レミ ゼのお話になりました。そして、なんと、’On my own'歌ってくれたのです。島田歌穂さんのエポニー ヌをまた聞けるとは思ってなかったので、もううるうるしてしまいました。エポニーヌは、ロンドンで も3〜4人みたし、今年のレミゼの若い子もみたけど、島田歌穂さんにかなうものなしでした。世界で 一番かもと思っています。まだ、前半なのに自分的に大盛り上がりしていたら、おお、今日、これだけ できてよかったと思えることが、次には控えていたのです。な、なんと、’恵みの雨’も初めてコンサ ートで歌いますとのこと。え〜、これって、マリウスは、戸井さん?そうなんですよ。戸井さんの歌が 聞けるというだけでも嬉しいのに、島田歌穂さんの’恵みの雨’が聞けるだけでも嬉しいのに、戸井マ リウス&島田エポで’恵みの雨’なんて。最近不在だった神様に久しぶりに感謝しました。もう、涙ぼ ろぼろ状態です。これ、予定演目には一切ふれられてなかったのです。こんな企画があるなら、前もっ ていってくれなくちゃ。行ってよかったです。行かなかった戸井さんのファンの人は、くやしさにのた うちまわっているのではないでしょうか。この後は、ミスサイゴンから’世界が終わる夜のように’と 屋根の上のヴァイオリン弾きから知らない歌が戸井さんとのデュエットでした。ミスサイゴンは、戸井 さんはトゥイだったのですが、今回はクリスのパートでした。けっこう高音も歌える人なのねと発見で した。ところで、All I ask of youは、どうしちゃったんだろう?と、思っていたら、最後までありま せんでした。
第2部の最初は、ダンサブルなステージです。玉野氏のタップは、はじめてみましたが、なかなか見事で した。が、ごめんなさい。わたしは、アダムクーパーの華麗な’On Your Toes'をみているので、全体 の美しさを思うと、感動するまでではありません。歌穂さんは、タップもできる人だったのですね。き れいでした。東山義久君は、去年のリズム、リズム、リズムのトラウマがあるので、どうもだめなのです 。おまけに今年、ふてぶてしくもアンジョルラスやってるのでどうも優しいまなざしを向けられないの です。そのせいか、やっぱり本日も彼のダンスはよいとおもえませんでした。ま、しかしながら、タッ プやダンスを盛り込んでショーとしてのめりはりができたし、歌穂さんの多才なところがみれたという 面ではよかったのではないでしょうか。もう、出ないのかなと思っていたら、また戸井さんがでてきて 知らない歌をまた歌ってくれたのは嬉しかったです。でも、ブルーのスーツ変でした。ミュージカル系 の俳優さんって、歌のステージでは変な服のこと多いのでしょうか。去年の浦井君のリズム、リズム、 リズムがそうだったんですよ。その後は、ミュージカルキャバレーのようなレオタード姿で知らない曲 が数曲続きます。このへんは、ちょっとだれました。
第2部後半は、バラードです。エビータから’アルゼンチンよ泣かないで’、レミゼから’夢やぶれて ’続きます。う〜ん、よいですけど、ちょっと予想とはずれました。常々、歌穂さんのファンティーヌ みたいなと思っていたのです。ロンドンのジョアンナアンプリって、顔が歌穂さんに似ていて、歌がめ ちゃくちゃうまく、力強いフォーンティーヌぶりが大好きだったのです。あんなフォンティーヌじゃな いかと思っていましたが、これは、あまりインパクトありませんでした。多分、彼女がフォンティーヌ やる気がないのでしょう。その後は、エリザベートから’わたしだけに’。これも結構期待してました 。が、これもちょっと予想外。多分、こっちも思いいれがないのでしょうね。と、いうのも、そのあと 、サンセット大通りからの知らない歌の時は、すごいよかったのです。こういうふうに、’夢破れて’ も’私だけに’も歌ってほしかったのになという感じ。彼女は、歌手である前にミュージカル女優さん なんだなと思います。歌唱力はあるけれど、それを超えた演技力が、彼女の魅力なのでしょう。彼女が 役に思いいれがあり、気合がはいった歌とテクニックと経験で歌う歌とはこれほどにも差があるのなの だと思いました。
ミュージカル系の俳優さんが、このようなコンサートをもっとたくさんしてくれるといいのにと思いま す。よいステージでした。ところで、今日こそ、’アルジャーノンに花束を’のチラシがはいっている はずと思っていたのにありませんでした。どうなっているのでしょう?ちらし、できてないのかしら?
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